冷えていた手を握って
少しずつ暖めた
「お姉ちゃん、
毎日は来れないけど
毎週この曜日には
ここに来るから。
そしたらいっぱい
話聞いてあげる。」
「うん!」
さっきまで泣いていた顔が
一気に明るくなった
「だからお姉ちゃんと
一つだけ約束して。」
「なに?」
「お父さんにぶたれても泣かない
強い男の子になるの。
そして立派になった姿を
お母さんに見せて
戻ってきてもらうの!
どう、出来る?」
「うん、ぼくがんばる!!」
「よし、じゃあ約束!」
私はそういって右手の小指を出した
そして男の子は
何も言わずに
自分の右手の小指を
私の指に絡めた
「「指切りげんま
ウソ付いたら針千本飲ーます!
指切った!!」」
男の子はへへっと笑って
私を見た