テレビでよくみたことは
あったけど
本当に虐待に合ってる子は
初めてだった。

よく見ると所々に
アザや小さい傷がみえる

まだ小さな体に
こんなことするなんて・・・

私は男の子を
優しく抱きしめた


「おねえちゃん?」


「痛かったよね・・・
 恐かったよね・・・
 お姉ちゃん君のために
 何もしてあげられないけど
 お姉ちゃんが
 ママの変わりになるから
 言いたいこといっぱい言いな?」


「うん・・・うん・・。」


そして男の子は
声をあげて泣いた


「ほんとうはね・・・
 ママにあいたいの。
 でもパパにママのおというと
 おこってぼくをぶつの。
 やめてっていっても
 やめてくれないの。」


「うん・・・。」


「だからここにくるんだ。
 よくパパとママとここで
 いっしょにあそんだの。」


「うん。」


「でもパパをきらいに
 なれないんだ。」


「うん。」


「おねえちゃん、あったかい。」


男の子がどれだけ寒かったか
私にも伝わってきた