―――――――っえ



・・・悪魔?


「・・・それって
 どういう意味?」

「意味、かー・・・。
 意味っていうと
 なんだかわかんないけど、
 中学のころのあたしって
 まわりから見れば
 悪魔だったんだって。」

「・・・。」

「まず男が言い寄ってくる
 体つきと顔つき。
 そんで女どもはそれを妬む。
 しまいには彼氏を取られただの
 デマをはく奴が出てくる。

 弁解しようにも
 誰に言っていいのか分かんないし
 まず信じてくれる友達もいない。
 元々孤立していたあたしは
 もっと一人になった。
 そしたらあたしもヤケになって
 手当たり次第男と付き合ったよ。

 そんなんでついたあだ名が
 『悪魔の女』」

「そんな・・・。」

「どう?
 引いた?」

私は目いっぱいに涙を浮かべて
リョウが寝ているベットに
飛びついた

「ちょ、ハナ!!」

「引くわけないじゃん。」

「えっ・・・」

「引かないよ。
 どんな過去があっても。
 だって、今は違うって
 わかってるもん・・・」

「ハナ・・・」