そして1時間後―――
「フゥー、やっと終わった!」
「おぉ!綺麗なもんだな!」
棚の中を整理整頓して
脱ぎ散らかしてあった服は
洗濯して
鞄をロッカーにしまって
足の踏み場も作って
見違えるように
部室が変わった
「よし。
じゃあ最初と見比べようぜ!」
「うん。」
私は棚に置いてあった
カメラを取って
さっき撮った写真を探した
「・・・あ゛ぁ!!」
「えっ・・・あ!!」
私はカメラを自分の後ろに隠した
「今の・・・」
「ご、ごめんなさい。」
実は作業してるときに
コウくんを隠し撮りしたのだ
荷物を運んでる姿が
男らしくて
タオルを頭に巻いてて
格好良くて、格好良くて
思わずシャッターを
押してしまった
「こら!今すぐ消せ!」
「ヤダ!!せっかく撮ったのに!!」
コウくんは照れて
タオルで顔を隠した
その姿が可愛くて
いつの間にかシャッターを
押していた