「ちがうよ、それはコモドドラゴンの昔の名称」
「なはは! そーだったのかあ。年はとりたくないもんだねえ」
子供らしくないことを言って、なっちゃんは俺の胸に矢を射かける。泣かせるよ……。
どうにもこうにも。俺といとことの間にある現実はどうあっても厳しいらしい。
かっちゃんは、なっちゃんの台詞に、すげー! と、すぐ立ち上がる。
なっちゃんの手元を見ると、感嘆の声を上げ、両手をさしだして、明るい声で言った。
俺は部屋から一歩も出ずにその様子を見ていた。
「なっちゃん、すごい! ティーレックス、どうやって歩くの?」
「今度見せてあげるよ。それよかさ、かわりにちょっとだけ、『ダイナソーシミュレーション』やらして?」