子どもってそうだよな。ほとんど快楽主義。でもいい加減、目が痛くなる頃だ。
「一時間やったら、十分休憩だぞぉ」
俺は、彼を見つつベッドの上で大きくのびをした。
でも、かっちゃんはそれも完全に無視。
かまわず恐竜を乗り回して、ゲームの中で王様中。
恐るべきお子様の集中力……
「おまえ、自分がいくつか知ってる? 小三のくせにゲーム漬けはいかんよ」
言いつつ見てると、俺にもどうにもならないこのちびっ子を救うべく、なっちゃんの声がした。
「かっちゃーん! 見てみて、はやくー!」
玄関側から近づいてくる。はしゃいだ足取りだ。