なっちゃんが機転をきかせて、持っていたティーレックスの人形を持ち上げた。すごい決心だった。



「こっ、これ、あげるから!」



 黒目がちの、そこだけ見れば最高にキュートな、丸太の腕の持ち主が手の中の人形を見つめていたが、その人形がどういったはずみでかジーコジーコといいながらうごめいてるのを見ると持ち去った。


 かっちゃんは、



「自分の子だと思ったのかなあ」



「ねえ、ついていってみようよ。それになんだか有名な何かににているようなきがする……」


 なっちゃんは言う。ゴジラか。まあ、わからんでもない。