言葉を覚え始めたり、思春期のお子さんをもつ親御さんがいやがる『女の子の男言葉』でなっちゃんは言った。
かっちゃんはそんなところもなっちゃんらしくて良い、と子供ながらに粋のようなものを感じていた。
一つ年上のなっちゃんはあこがれなのだ。
男の子がと言われるかもしれないけれど、人間、何かしらに優れた物に興味関心を抱くのは無理のないことだった。
気が合えばなおさら。
ところで、会話の中心はすぐ当たり前のところに移って、
「ここどこだろうね……雨がふりそうだ」
かっちゃんが言うと、なっちゃんは、
「なんか、こー、スカッとしないよね」