言ってる内、安心したのか気持ちがゆるんだせいか、かっちゃんはすすり泣きし始める。
「でも大きいからおひざから庭に落っことしちゃったんだ。ないしょで、ごめん。ごめんなさい」
おずおずと落とした人形をさしだした。
「なあんだ! あたしのティーレックスが、かっちゃんをこんなところにこさせちゃったわけじゃあ、ないんだね」
よかった! となっちゃんは心から言う。
「なーんだ、てっきり、どこかになくしちゃったんだと思ったよ。いいよ。かしてあげるっていったじゃない、きにすんな」
なっちゃんはハハハ、と威勢よく笑った。