とりあえずハロウィンのゆえんについてはひとより多少、詳しくなった。

 
 っても、まだハロウィンの習慣自体、あまりにもなじみが薄かった。


 近くの教会でお菓子を配っているのが、子供のお祭り、という感じだった。


 子ども達も『とりっくおあとりーと』とはしゃぎながらもその意味については知らないらしかったし、変装もおざなりのただ、おやつが一杯もらえる日って認識だけらしかった。


 今は顔にペイントまで入れるおしゃれな子もいて「魔女よ」なんて言われると、



「ははーっ」



 と恐れ敬いながらも、内心くすくす笑ってしまう。


 化粧、似合ってないんだ。赤い唇はインパクト大だったけど。


 道化みたい。


 その上にはジャック・オ・ランタン、カボチャのお化けがひっかぶされ、魔女どころじゃなくなってしまったんだけれど。


 しかし、あるもんなんだな。


 小学生の頭が入る大きさのかぼちゃが。


 え? 売ってるの?