ボクの父が当主。


 今までとは違う扱いを受けた。


 ボクは幸福だった。


 泣くわけにはゆかなかった。


 保育園でも、小学校でも。


 でも、時々は家の隅っこで涙をこぼしたこともある。


 ふんばれ!


 そんなときは優しかった母と、友達の顔を思い出した。


 猫とか、犬とか、ハムスターとか、亀とかメダカとか!


 ちなみに、どうでも良いことなんだけど、ボクはオタマジャクシを育てるのが得意だ。
カエルになったら学校の池に放すんだ。


 感無量だよ。


 めだかの卵を孵化させる方法も知ってる。


 酸素のあぶくに接するように、藻ごとプラスチックの穴を空けた奴に入れて水槽の端に固定するんだ。


 考えたら海の魚だって卵を守るためにきれいな水を浴びせ続けていただろ?