「そうかあ、そうだったのかあ」



 ボクは鼻をおっぴろげるのりおを見て後悔した。なっちゃんはボクの!


 と言いたかったのに、こんどは女神とか言ってる。


 ううう、負けたくない……ああ、夢も人のに干渉すると良くないなあ。


 夢の妖精さん、のりおにはあんまり調子付かせないで……



「今生で出会えるとは思ってなかった」



 う? なっちゃんに? だろうなあ。



「どこにいても良い。出会えなくともかまわない。あのとき俺を救ったのは勝義、おまえだったから。生きてさえいてくれればと……」



 ボクはペットボトルのお茶を吹いた。