「話って何?」



私はおそるおそる聞いてみた・



「こっち、来て。」



そう言うと、彼女は廊下側に移動した。

ここなら誰にも気づかれない、と呟いて。



「えっと・・・・何?乙宮さん」



彼女の名前は乙宮 和音。

クラス委員で頭が良くて、皆に好かれている。

私と喋った事はないけど。



「あのさ、いきなりで悪いんだけど・・・」


「ん?」


「・・・・佑汰君と必要以上に喋らないでくれる?」


「・・・えっ?」


「正直目障りなの。双子だからってイチャイチャして。うざいんだけど。」



一瞬何を言っているのか理解できなかった。

それでも何か言わないと、と思った。



「・・・は?私と佑汰は兄妹だよ?それに、イチャイチャなんてしてないし。」


「榎本さんはしてないつもりでも、周りから見ればそうなの。佑汰君はそれを重荷だと感じているの。気づかない?バカじゃん。」




乙宮さんの言葉で頭が真っ白になった。



*