私が8つの時
私の両親は事故に巻き込まれて亡くなり、
私は天涯孤独の身となった。
親戚は誰も私を引き取りたがらず、
やむなく私は児童養護施設に保護された。
その生活の中で…
『僕と一緒に暮らしてみるかい??』
私に光を与えてくれたのが譲さんだった。
譲さんは私にいろんなことを教えてくれた。
おいしいビスケットと牛乳の組み合わせが天使のプレゼントのように美味しいことも、音楽がココロを癒すクスリであることも、全部全部何もかもを私は譲さんに教えてもらった。
私が9つの時
譲さんが23歳の時に始めた、奇妙な同居生活
私が初潮を迎えた時
初恋の時
譲さんはどうすればいいのかわからなくてオロオロして、散々ワタワタした挙句、ただ私に“おめでとう”と言った。
優しくて
温かくて
私のなくしたあったかい家族になってくれた、譲さん。
『大切な僕のアンナ』
そう言ってどんな時にも私をギュゥって抱きしめて、愛してくれた、譲さん。
そんな人間的魅力のある彼に…
恋をしない理由があったなら誰か私に教えて欲しい。