うん…
なんとなく潮見さんの言いたいことはわかった。
でも…
1つだけ疑問が残る。
「私はKiriさんのタイプには当てはまらないと思いますよ…??」
私は雑誌に出ているモデルさんのように、カワイイわけでもない、ただの普通の女子高生。
見てるだけでうっとりするほど美しい芸能人の方々をいつも見ているKiriさんに気に入ってもらえるとは到底思えない。
だから…
「申し訳ないですが、このお話はお断りさせてください。」
「えぇっ!?」
「きっと私みたいに平凡な女の子はKiriさんはお嫌いだと思います。この企画が失敗したら、潮見さんにもご迷惑がかかりますし。」
そう言って
きっぱりさっぱりと
お断りしようと思ったとき
「……いいね。
俺の目に狂いはないよ。」
受話器の奥で潮見さんは
確信したように
フフっと笑う。
「え…??」
「その芯の強さ
見た目とのギャップ
それに…その気遣いと優しさ。
君は絶対にKiriのタイプにストライクだよ。安心して?俺はこのテの勘は外したことがないんだよ。」