朝になった。


「おはよう。」


「おはようございます。」


「社長?」


「何だ?」


私はお金を差し出した。


「足らなかったら、
お金を下ろしてきます。」


「いいよ。」


「けど?」


「その代わり、
また一緒に寝て欲しい。」


「昨日は!!!」


「確かに言った。


けど君の手を握っていると、
昔を思い出した。


好きな子の手の、
温もりを・・・。」


社長は遠い目をして、
私に言った。