「ちょっ、ちょっとちょっと!」

慌ててルナが駆け寄った。

「コレじゃあヒミカを連れてきても、同じだったな。パワーやスピードが上がっていちゃあな」

しかしマカは気力を振り絞り、立ち上がる。

「ルナ。魂が収容されているのは、あの胴体か?」

「えっええ、昔と設計が変わっていないのなら…」

「しかしあの胴体の方が、固そうだな」

額から溢れ出る汗を拭い、再び剣を構える。

そして『人形』の胴体を狙って剣を振るうも、もう片方の腕に止められ、足で蹴られそうになり、『人形』から離れざる終えない。

「ルナ! やつの残った手足の動きを止めろ!」

「分かったわ!」

ルナの手から3本の糸が伸びて、『人形』の腕一本と両足に絡みつく。

「よし! カルマ、行け!」

「はい!」

カルマが鎌を胴体に向かって振るう。

しかし予想通り、刃は傷一つ付けられなかった。