そして『人形』に向かい、剣を振りかざした。

ガキンッ!

またもや腕一本で防がれる。

「なめるなよ!」

剣により強力な気を込める。

徐々に『人形』を押していき、ついには腕にヒビが入った。

それをチャンスと見たマカは、一気に力を入れた。

バリンッ

腕は砕け散った。

マカは『人形』の胴体を蹴り、元の位置に戻った。

「やったじゃない! マカ! あなたの力なら、通じるわ!」

「それが…そう上手くもいかない、んだ」

戻って来たマカは、激しく力を消耗していた。

「まさか…腕一本破壊するだけでっ、こんな…」

ふらつくマカの目から、赤い色が消え始めている。