「そんなっ!」

自分の放った弾丸が弾かれたことに、ナオは呆然とした。

その隣でカルマが鎌を構え、『人形』に降りかかった。

ガキンッ!

しかし腕一本で、鎌は防がれてしまう。

「くっ! 思ったより、固いですね」

カルマが苦心の表情を浮かべる。

「おいおいっ。昨夜ヒミカが戦った時より、強化しているのか?」

「かもしれないわね。でもあの後、狩りはできなかったはずだから、やっぱり一皮剥けたことによって、より強力的になったってことでしょうね」

「じゃあお前のせいじゃないかっ!」

「まさか一皮剥けるなんて思わなかったのよ! 昔はそんな性能無かったし!」

マカとルナが喚いている間に、カルマが徐々に押されてきた。

「くぅっ!」

ついには押し負け、鎌は弾かれる。

それとほぼ同時に、『人形』のもう一本の手がカルマに襲い掛かった。

「カルマっ!」