「そうだな」

マカは右手を上げた。

黒い模様が浮かび上がり、宙に浮き、黒き剣となった。

「やれやれ…。こんなのを相手にするとはな。人生何が起こるか分からないものだ」

「何が起こるか分からないからこそ、おもしろいんでしょ?」

「否定はしないが、賛成もしかねるな」

「お二人とも、避けてくださいね!」

ナオが二丁拳銃に気を込め、『人形』に向かって打つ。

パンパンッ!

しかし『人形』は軽く飛び上がり、両手・両足を恐るべきスピードで回転させ、弾丸を弾いた。

そして弾かれた弾丸は、マカとルナのいる方向に飛んできた。

「のわっ!」

「ぎゃあっ!」

二人はくしくも、ナオの言った通りに避けた。