当然だけど、私たちに疑いの目が向くことはなかった。





だって私たちは“被害者”だから。





私たちの両親は“離婚問題が発展し、心中した”の。





「遊びに出掛けていたら家が燃えていました」





「今までたくさん両親に虐待されていました」





そう言ったら、県の児童養護施設の偉い人が来て、いろいろと助けてくれた。





お金もくれたし、当面は面倒を見てくれるって言ったけど、秋がそれを断った。





その時には秋はすっかり壊れていたから。





私を養女として引き取ろうとした偉い人の一人が変死したりもした。





犯人はよくわかってない。