熱を帯びているのに震える変な体を抱きしめて、私はぼーっと天井を見上げた。





視界の端に映る赤は、私の血だろうか。





逃げ出したいくらいに怖い。





だけど、逃げたら今度は何をされるか……





そこまで考えたところで、部屋の外が妙に騒がしいことに気がついた。





誰かが口論してるみたいだ。





ガシャンッ





何かが割れるような音が耳を叩く。





思わず体を震わせると、突然部屋に誰かが飛び込んできた。