涙腺が決壊したかのように頬を伝う涙。 それを丁寧に舐めとり、お兄ちゃんは笑った。 『誰かに言ったら、死んじゃわせるからね』 『……っ』 下腹部に走る激痛に、声をあげることもできない。 私の中で何かが壊れていく。 秋。 秋秋秋。 お願い、助けて―――