今でもたまに夢に見る。 それは怖い怖い悪夢。 泣き叫んでも、手を伸ばしても、その悪夢から逃れることはできない。 私は、非力だった。 『大人しくしてれば痛くしないのに……』 『やだ、やだやだやだ!!いたいいたいいたいいたいいたいぃいいぃぃ』 『大声出したらもっと痛くするよ……?』 粘り気のある舌に悲鳴を絡め取られる。 たばこの苦味が体中をしびれさせた。