「いる?」
賢斗はポケットからもう1つ飴を取り出した
「食べるっ」
「開けてやろーか」
「自分でできます~」
賢斗はくすくす笑いながらあたしをじーっと見ていた
優しい優しい目で
・・・あたしは賢斗に全て話すことにした
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「・・・・・ってこと」
あたしが説明している間
賢斗は1度も口を挟まなかった
そして話し終えるとさっと立ち上がった
「ほら、行くぞ」
「へっ??」
何も分からないまま
賢斗に腕を引き上げられ、無理やり立たされる
「るうと千秋んとこ」
「えっ!今授業中っ・・・」
賢斗がくるっと振り返った
「今しなきゃいけないこと考えろ」
「・・・・・」
あたし達は屋上を後にした
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