「いる?」




賢斗はポケットからもう1つ飴を取り出した




「食べるっ」


「開けてやろーか」


「自分でできます~」




賢斗はくすくす笑いながらあたしをじーっと見ていた



優しい優しい目で





・・・あたしは賢斗に全て話すことにした



****




「・・・・・ってこと」



あたしが説明している間




賢斗は1度も口を挟まなかった




そして話し終えるとさっと立ち上がった





「ほら、行くぞ」


「へっ??」



何も分からないまま


賢斗に腕を引き上げられ、無理やり立たされる



「るうと千秋んとこ」


「えっ!今授業中っ・・・」



賢斗がくるっと振り返った




「今しなきゃいけないこと考えろ」


「・・・・・」



あたし達は屋上を後にした






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