「とりあえず、立てる?」
賢斗がかるく腕を上に持ち上げた
だけどあたしは動けない
「しょうがねぇなぁっ・・・・・」
あたしの背中と足の下に手を入れると
ひょいっとあたしを持ち上げた
「け・・・んと」
「・・・・・・軽」
「ごめん・・」
「なんで謝んだよ」
賢斗は少しだけ笑った
その優しい笑顔に癒されて
あたしはまた涙を流す
賢斗はどこかへ向かっている
そして小さい声で言った
「泣くのは悪いことじゃねぇよ。好きなだけ泣けって」
あたしは賢斗の腕の中で泣きじゃくった
*
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