桜が舞う季節になり、俺たちは3年になった。


「おい、隆也~」



そんな薄気味悪い声をしたのは、高田だった。
高田とは、また一緒のクラス。

「知ってるか?諸星杏里の事。」




「諸星…?」



その名前は知らなかったが、いずれ春香を苦しませる奴だとは知る余地も無かった。





「諸星杏里(モロホシアンリ)は現在、3年B組。
その女は、今宮本隆也君を狙っている。」




警察官のような口調をしている、高田。

まぁ、それはどうでも良いのだが…




諸星っていう女が俺を狙っている?

そして、高田はこう言うのだった。