昨夜、いろいろ考えた。
どうやって、美羽ちゃんの話を聞き出そうか。
いや、一番理想的なのは、どうやったら美羽ちゃん自身の口から、打ち明けてもらえるか。
すっごく悩んで、出した結論をこれから試そうと思う。
これでダメだったら、直球で聞くしかない。
「美羽ちゃんにも彼がいるんだよね〜。
しかも、ひとつ屋根の下っていうのがまた、たまらないでしょう?」
赤くなって、ちょっとうつむいている。
可愛いんだよね、こういうところがまた。
「……あのね、ここだけの話。
私も彼がいるの。ちょっと年上で、今年の3月まで大学院生だったんだ。
今は、社会人なの。
それで、3月までは同じマンションの隣同士に住んでいたんだよ。
毎日のように、彼が私のところへ来てくれたりして、すっごく幸せ〜な生活だったの」
……嘘はついていないもん。全部事実。
相手があなたの担任であることは、あえてしゃべっていないだけ。