来年、きっと私達はいろんな準備に大忙しで。
再来年、どこかの国の生活を、二人で楽しんでいる。
そのうち、コウノトリ飛来大歓迎の看板を掲げたら。
可愛い赤ちゃんを連れて飛んできてくれるかな?
そしたら、子どもが大好きな先生は、きっと大喜びで『でかした、菫!』なんて言うんだろうな。
大きくなるお腹も一緒にはぐはぐしてもらったりして。
子どもが生まれたら、きっと毎日写真を撮るんだよね?
『うちの子が一番可愛いよな』なんて親バカ全開で。
そんな先生の様子を想像したら、幸せすぎて涙が止まらなくなった。
「また、何か妄想してるんだろ?」
「妄想じゃないもん、現実にするんだもん」
「そうだな。石頭の俺がリードすれば、妄想も現実に変えられる」
思わず吹き出した。ホントどうしてこう雰囲気をぶち壊す天才なの!?
「もう、その言葉、一生忘れないんだから!」
「そうだな。その妄想を現実にするのには、多分一生かかるんだろうし」
「……うん。だからお願い、長生きしてね、先生」
そして、いっぱい思い出を作って、笑顔の写真を沢山残すの。
でも、最初の『家族写真』に写る私は、このままじゃ泣き顔になっちゃうから。
夜が明けて、すっきりした時に撮影して欲しいな。
今はいっぱいはぐはぐして、仲良くなるほうが先、じゃない?
ね、先生?