カバンから、ピンクの筒状のプレゼントを取り出した。
きっと、喜んでくれるはず。
「先生、お誕生日おめでとう。
どうかお受け取り下さい」
「ありがとう」
先生の反応が楽しみで、わくわくしながらその様子を観察した。
「何だ? これ?」
筒を開けて、中のものを取り出している。
うふふ、先生の戸籍抄本はお姉さまにお願いして郵送してもらったし。
私の書類ももちろん全部揃ってる。
一番大事な書類は、先生の署名捺印さえ済めばすぐにでも提出できるの。
中から出てきたのは『婚姻届』
先生のお誕生日に入籍しようと思って、こっそり準備していたのです。