キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン


「きりーつ
ありがとうございました」


あっ
さっきの男の子
誰か分からないから
本人に直接聞いちゃおっかな

あ…
でも失礼だよね

う~ん
どうしよっかな

あっ
諒に聞いてみよう!


「ねぇ。諒」

「うん?どうした?」

笑顔で振り向いてきた彼女は
高橋 諒(タカハシ マコト)

大人っぽくて
頼りになる大事な親友なんだ!

「あっ。えぇとさ
さっきさ、頭バッチーンって
叩かれてた人誰だっけ?」

「頭バッチーンねぇ…
あぁ三浦くんね」

「三浦くん?」

「っえ?三浦くんのこと知らないの?
もう1学期終わるのに?」

「うん…
まだ全員の名前覚えきれてないんだよね」

「三浦くんは、スポーツ万能
成績優秀、おまけにかっこいいから
女子に人気があるんだよね」

諒はちょっとがっかりしたような
でもちょっぴり頬を
赤らめながら言った

「へぇ
そんな人がこの学校にいたとは!
あれ?でも成績優秀なのに
授業中に居眠り?」

「成績優秀だからじゃない?
たぶんつまらないんだと思うよ」

「なるほどね
よし
三浦くんね
覚えたっ!」

「よしっ
明日から三浦くんについて
語り合おうじゃないか」

「お、おぉ!」

私はまだ気付いていなかったんだ
三浦くんがずっと私の方をみているなんて