陸君だっ!!!



あたしは、小走りで陸君に駆け寄った





「おはよぉ」



陸君を見るだけであたしの口元は自然に緩む





「……」





陸君は立ち止まってあたしの方をちらっと見て



……また歩き出した







いつもの事だけどイヤだ……





挨拶を返してくれたことなんて一度もない






あたしの視線はどんどん下がっていく





自分のローファーを見ながら、
陸君の数歩後ろを歩く