「ちょっと待て!お前池波か!?」

「え……な、何か?」

「その……そういうのもいいが、せめて校外で……まさか、百瀬か?」

「……そうですけど……」


校外でってことは、おかしくはない……のかしら?


「あとでキツく叱っておくから……」

「胡桃ちゃん!クレンジング持ってきたけど……って先生!?遅かった……」

「おう、さすが鳥居夏穂、百瀬の世話係」

「あくまで幼なじみです。胡桃ちゃん、入って」


トイレに入り、鏡を見ると……そこに映った自分は、ケバかった。


「な……!?」

「ごめん、ショックだよね、一応お嬢様だし。さ、早く落とそうか」


鳥居さんはそう言ったけど、よく見ると……これでも自分的にはアリだと思った。

鳥居さんがメイクの落とし方を教えてくれあけど、もう少しこのままでいたかったから、時間稼ぎにあの子のことを聞いた。