それは数日後に起きた。
「池波さぁん」
昼休み、特別教室で一人でいるとき、声をかけられた。
私はいつも昼休みには誰も来ないような教室で一人でお昼を済ます。
教室にいても、むなしいだけだから……。
「……なによ、アンタ」
パッキン美少女……私にはかなわないけど、まぁまぁ可愛いんじゃないかしら?
珍しく人が来たけど、やっぱり素直になんかなれなくて。
「あたし?百瀬(ももせ)あずさ。友達いないんでしょ?欲しくない?」
挑戦的な瞳と言葉。
「何、ケンカ売ってんの?」
「いーっもツンツンしててさぁ、お金持ちだからって威張っててさぁ、でも寂しくってぇ、話しかけてほしくってぇ」
寂し……?
……まさか、まさかね……。