「美容部?」


あずさと夏穂から美容部の紹介を受けたのは、あの日から数日後。


「そう、正確には美容研究部。女子高ならではの部活で、女の子の美に対する依頼にこたえていくの。日常から特別な日まで、いろいろ」

「例えば?」

「あたしがメイク担当で、夏穂がヘアスタイル担当。これでも副部長ね。他にもネイル・着付け・デザイン画担当なんていたりするよ」


だからあずさ、メイクしようって言って来たんだ。


「聴いた話によると、胡桃ってデザイナーになりたいんでしょ?隠してるみたいだけど」


な……!?

なんでそれを!?


「ファッションとか、興味あるんでしょ?だったら、ファッションアドバイスなんてやらない?」

「ファッション、アドバイス……?」

「どれに何の服が合うか、誰に何を着せるといいか、髪に合う服はどれか、とかね」


……た、楽しそう……。