そして２ヶ月前。


コクブロは、ついにあたしの元にまで舞い込んできた。


あたし達の通う、

私立瀬田高等学校・通称『セタ高』で１番の情報通であり、

あたしの大親友でもある蒼菜が持ち込んできた話だった。


「ね、奏多！一緒にコクブロやろ～よぅ！」

「やだよ、なんか必死に恋人探ししてるみたいじゃん？」

はじめのうちは断った。

そりゃ、そうだよ。


そんな必死に恋人探してるわけじゃないし、

それに、流行に乗るのってあんまり好きじゃない。


全部みんなと一緒とかじゃなくて、

自分の好きにしたいし。


「大丈夫だよ～、全国の中高生がどんだけやってると思ってんの！」

「だからそれが嫌なの！」


「えぇ・・・ねぇ奏多お願い！！」

「・・・・もう・・・しょうがないな・・・」