その衝撃映像にその夜、
俺はヘンな夢を見てしまった。

夢の中でもお誕生日の主役はZZトップだった。

しかし本当の主役はZZトップを
祝うために集まった仲間たちだった。

人並みはずれた白い肌のドナルドが
ZZトップの隣で赤い髪をなびかせ、
その恐ろしいほどに真っ赤な
唇でほっぺにチュッ。

輝く赤と白のストライプにZZトップが
目まいをしていると、
そこへ突然ハンバーグラーがやって来た。

黒いマントをなびかせ、風が吹くたびに
そのマントはZZトップのケーキの上に
バサッと何度も覆い被さっていた。

生クリームは剥げ落ち、中のスポンジケーキが
むき出しになった。

誇らしげなツバの広いハットも
ハンバーグラーが振り向くたびに
ZZトップの額にバンバンぶつかっていた。

ZZトップの額から血がにじむまでに
そう時間はかからなかった。

どこかの囚人からお中元にもらったであろう、
その白と黒のストライプのユニフォーム。

やはりZZトップにはめまいがした。

ZZトップがストライプ三昧ですっかり
具合が悪くなっていると、
ビッグマックポリスが頭のサイレンを
鳴らしながら入ってきた。

最初は勢いよく入ってきたが、
みんな怪訝な顔をしていると申し訳なさそうに
頭のサイレンを止めようとした。

しかし止めるスイッチがなかなか見つからず、
額に冷汗を流しながらみんなに申し訳なさそうに
何度もペコペコと会釈した。

完全に動揺したビッグマックポリスは
自慢のビッグマックからゴマがポロポロとこぼれ落ち、
ダブルチーズはドロドロにメルトダウンしていた。

みんなの視線に耐えられなくなると
開き直ったのか、いちばん見ていた
ハンバーグラーにガンを飛ばしはじめた。

ハンバーグラーも負けじと顔を近づけた。

顔と顔の間は2センチまで迫っていた。

するとビッグマックポリス


「どこの中学だ!」


ハンバーグラーも負けじと


「荒谷二中の加藤だ!」


おいおいちょっと待てっ!おもいっきり
加藤って言ったぞハンバーグラー!

お前の名前はハンバーグラーだろう?
と思ったが夢では仕方がない。