「ちょっ、言い方ってものがあるでしょ、ガナッシュ!」

「しっかし、偶然だな。オレら、ここに用があんだよな。依頼人が待ってるんで、強行突破しようとしてたとこ。って言っても」

 相手は竜……てことなんだけどね。余りに神聖で里からの出入りはおろか、神殿内からも、一歩も出ないという話だ。だから、そのひとの依頼内容を聞くためにこちらから出向いた、というわけ。

「竜の中で人間の何でも屋に用がありそうな奴、知ってっか?」

「それなら、私があてはまろう」

 のーんびり、腕組みなんかして、本当にからかってるわけじゃない、て言うか、それ以上、真実を語る術がない、っていうのかな、悪意のない言い方だったので、いつもだった
らわめき立てるガナッシュがボーゼン。


「思いっきり、神殿から出てんじゃねーか! 馬鹿にしてんのか、ああっ?」