・・・♪♪♪♪♪♪
あたしが突然の着メロで起こされたのは、その夜のことだった。
「ん~、なんなの・・・?」
半分寝ぼけつつ、表示を見ると
『菜美』
っておい、1時半じゃん!
菜美が夜中に電話するなんてこと、今までなかった。
どうしたのかな。
「・・・ふぁい」
思わずあくびが出る。
「・・・っ、彩香ごめんね、夜遅くに・・・」
!?
菜美、泣いてる?
「菜美どしたの?」
「乾くん・・・」
「え?乾くんがどうしたの!?」
隣の部屋でお父さんたちが寝てるのに、思わず声が大きくなる。
菜美は震える声で言った。
「乾くん、好きな子がいるって。あたしとは・・・、付き合えないって」