Ninaからの帰り道、
「あ~あ、あたしにも迎えにきてくれる男子がいればいいのにな~」
いずみちゃんの言葉にドキッとした。
「おいおい、いないのかよ~。来年高校なんだからもっと頑張れよ」
「まあ、陽斗よりいい男が現れたら考えてもいいけど、今のところ見込みなし!」
「何言ってんだよ~」
二人の会話を聞きながら、あたしはやっぱり不安になってしまう。
考えすぎ?
兄妹なのに、心配になっちゃうなんて、馬鹿みたいだよね?
「・・・いずみちゃん、もてそうなのに」
そう言うと、
「あたしって、サバサバしすぎてるからだめなのかもな~。彩香ちゃんは女の子らしいし、むしろうらやましいよ」
「え、そう見える?」
「うん、なんかピンクとか好きそうな感じ」
「あ~、確かに当たってる!桜とか、ピンク色の花も好きだし」
突然陽斗がプッと吹き出した。
「彩香ってホント分かりやすいよな~。ピンクとか、桜とか」
「も、別にいいじゃない!分かりやすい女でごめんね!」
またまたいつもの言い争いになっちゃう。
まあ、これがあたしたちらしいんだけどね。