窓の外は桜の木の緑であふれてる。

セミの声もうるさいくらい聞こえてくる。


「ふあ~、やっと終わったあ!」

教室を出ながら思わずつぶやいた。



今日は期末テストの最終日♪

テストも片付けたし(結果はおいといて・・・)、後は夏休みを待つばかりという嬉しい状況だ。



「彩香、声大きすぎだよ~」

後ろから菜美が追いついてきた。

「楽しそうだけど、テスト自信あるの?」

菜美にそう言われて思わず、

「あるわけないじゃん!テストなんて、終わっちゃえばこっちのもんだよ☆」

と答えると、


「宮崎~、そういうことはテスト結果見てから言えよ?」

こ、この声は・・・、



「健にい、地獄耳過ぎ・・・」

振り返ると、健にいがあたしたちをニヤニヤしながら見下ろしている。

神出鬼没だな~、ホントに。


「違うんですよ~竹村先生!ホントは彩香、彼氏と一緒に夏休み遊べるのが嬉しくてはしゃいでるんですよ♪」

「ちょっと!余計なこと言わないでよ~!」


菜美の言葉にあたしは顔を赤くしてあわてて反論した。

・・・まあ、菜美の言う通りなんだけどね。


夏休み、あたしは陽斗のバイクに乗せてもらうこと、陽風のライブを見に行くことを約束してた。

でも、やっぱり幼なじみで、かつ担任の健にいに知られるのは恥ずかしい・・・。