「・・・・っ凛!!!」


肩の力が抜けて、思わず倒れそうになったあたしを桜が受け止めた。


「・・・それじゃあ、さっさと退院してね」

それだけ言い残して、お母さんはいなくなった。



「凛!!・・・凛!!」


桜の声が聞こえる。


「・・・ごめんな・・・さい」

薄れた意識の中で、あたしは桜に謝った。


「凛!!!!」

桜の顔もぼやけて見える。

もう声も聞こえない。


何も聞こえない。