桂木君はそう言ってバッグのファスナーを開けてくれた。

私が中を覗くと、パーシーは目をつぶってコテッとしていた。

「あ…! 死んじゃったんじゃない?」

「え!? 寝てるんじゃないのか?」

「分かんないよ…」

「触ってみろよ?」

「え? うん…」

私は「パーシー?」と声を掛けながら、クタっと横を向いたパーシーの頬のあたりを撫でた。

するとパーシーは体をブルっと震わせ、目を開けると「ミー」と鳴いた。

「動いた! 死んでないよ!」

私がそう叫んで桂木君を見ると、彼はホッとした顔で「脅かすなよ…」と言った。

「ごめんなさい。でも良かった…」