「ねえ紬、あたし変な噂聞いちゃった」

「変な噂? どんな?」

「それがね、桂木君が元カノ達に会いまくってるんだって」

「えっ?」

「ちょっと圭介。どういう事なのよ?」

「俺に聞くなよ。俺だって知らねえし」

「なんであんたが知らないのよ? 親友なんでしょ?」

「今、冷戦中」

「何それ」


今は昼休み。

外だと寒くなって来たので、私の教室で、なぜか3人で机を並べてご飯を食べている。

そしてなぜか、片山君が食べているのは明日香が作ったお弁当。

明日香は、『2つ作るのが癖になっちゃったから』とか言って、一方の片山君は、『可哀相だから俺が食ってやるよ』とか言いながら。