「あ、あの…桂木君は悪い人じゃありません。明るくて、人気があって、優しくて、すごくいい人です。だから女の子にもモテるんだと思います」
「紬ちゃん、琢磨を庇ってくれるのは有り難いけど、彼女を何十人も取っ替えるなんて、最低の女たらしだよ。我が弟ながら、腹が立つわ」
「そんな子に育てた覚えはないんだけどね…」
「いえ、桂木君は本当にいい人なんです。彼女がすぐ替わるのは、きっと事情があるんだと思います」
「事情って、どんなのかしら?」
「それは…私にも分かりませんけど…」
「頭が痛くなって来たわ」
そう言ってお母さんが立ち上がると、「私にも頭痛薬、持ってきてくれる?」と、亜希子さんが言った。
「紬ちゃん、琢磨を庇ってくれるのは有り難いけど、彼女を何十人も取っ替えるなんて、最低の女たらしだよ。我が弟ながら、腹が立つわ」
「そんな子に育てた覚えはないんだけどね…」
「いえ、桂木君は本当にいい人なんです。彼女がすぐ替わるのは、きっと事情があるんだと思います」
「事情って、どんなのかしら?」
「それは…私にも分かりませんけど…」
「頭が痛くなって来たわ」
そう言ってお母さんが立ち上がると、「私にも頭痛薬、持ってきてくれる?」と、亜希子さんが言った。