その後、紬から携帯にメールが来た。

紬が初めて俺にくれたメールに何が書いてあるのか?

俺がちょっと緊張しながらそれを開けると、中身は駅で待ち合わせようという、あっさりしたもので、俺はがっかりしながら『分かった』と打って返信した。


放課後、いつもはダラダラしてみんなが帰ってから帰り出す俺だが、今日は紬を待たせちゃいけないから、さっさと教室を出た。

駅に着くまで、いろんな奴から話し掛けられて鬱陶しかったが、まあ仕方がない。

駅に着き、先週紬と別れた場所で紬を待とうと行ってみると、既に紬はそこにちょこんと立って、俺を待っててくれた。

紬は小さくて、制服で高校生と分かるが、そうでなければ中学生に見えるかもしれない。

待ち合わせに遅れまいと、頑張って早く来たんだろうなと思うと、いじらしいと言うか、可愛いと言うか、つい俺の頬は緩んじまった。