東間を屋上に連れて行かれ、イリアがため息をついて
「いい加減にしなさい。」

「何がだよ!!つか、階段でも引きずって来たよね??」
イリアが不思議そうに
「それが何か??」

「いや、いっぱいいろんな所ぶつけたよ!!逆に悪化したよ!!」
イリアは
「じゃ~、なぜあなたが主についているのですか??」
東間は目をそらして
「まぁ~、それはね~。」

「あの銀狼と同じ理由ですか??」
東間はイリアの目を見て
「違う!!……いや、正確にいえば、それもあるけど……この力は余計な物まで吸い込んでしまうからな。俺らはいろいろ不完全なんだよ。」
イリアは東間に治癒のために気を送る。
「なぜ??人間は完全を求めるのですかね??」
とイリアは東間を空中に軽々しく飛ばす。
東間は
「そんなの人間だからに決まってだろう。」
と空中でバランスをとり、東間は力を解放した。

数秒後、東間の傷はすべて治り、その周りは何も『なくなった』。

イリアはそれを見て、ソクソクと帰る。
「えっ、何この放置??淋しいよ。」
と東間はトボトボと一人帰る。

仁は新羅と話し合って、今日学校が終わった後、香代の家で組み手をすることにした。