『……』



でも、翼のそんな言葉にも、何も言い返す言葉が見つからなくて。


あたしは黙りこんでしまっていた。





分かってる…

そんなことくらい分かってるよ…。



でもルイだけは…

いくら客だとしても…
光輝に近付いてほしくないんだもん…。




でもルイ…

あたしから奪う気がないとか言っておいて。


隠れて毎日会いに来たり…

嘘ばっかりじゃん。


何がしたいの?



周りを巻き込むようにお店の子達に変な噂流したりお客さんにも嘘ついたり…




もーーっ…






『テキーラ!』




あたしは行き場のない怒りをとりあえずお酒へとぶつけ、飲みたくもないキツイお酒を、たいして強くもないくせに…


ただ喉へ流しこんでいった。




のどが焼けるように熱い。


気持ち悪くて。


だんだん体も熱くなっていく。