全ての授業も終わり

さっさと帰ろうとしていた頃

学校内が騒がしくなった

窓に群がり何かを見ていた

興味なかったので教室を出て

外にでると校門のところに

誰かが立っているのが見えた

男の人だった

こっちを向いている

面倒なことに

巻き込まれたくないから

目も合わさず通ろうとすると

「みゆちゃん

 俺だよ

 翔だよ」

パッと見ると紛れもなく

翔ではないか

何故と思っていると

「みゆちゃんに逢うために

 来たんだけど

 迷惑だったかな?」

嬉しいんだが

素直になれないあたしは

「とても迷惑です

 目立ちすぎなんで

 しかもここ女子高なんで

 普通より目立ってます

 何か用でしたら

 早くしてくれます」

可愛げがないあたし

だから特別な男とかいないんだ

だけど翔は

「この後のみゆちゃんの時間

 俺に貰えないかな?

 用事があるなら

 断っても大丈夫だから」

「要するにデートですか?

 構わないですよ

 1人で困っていたので」

誰かに待たれていたと思うと

なんか嬉しいが

結局は辛い毎日だ

もう騙されない

そう思いながら

翔について行った