またあたしの好きな香りが
フワっ、とする


窓側のベッドに寝るあたしは
風吹くと髪が揺れる



「…」

「…」


その無言な空間で
翼くんに、心臓の音が聞こえそうで



「髪、良い匂いしますね…」


そう言ってどんどん
近づいてくる


「そ、そうかな…っ…」



ダメだ、平然を保てない…